市販薬のタイレノールAは1錠300mg、バファリンルナは1錠100mg、アセトアミノフェンを含んでいます。鎮痛作用を十分に発現させるには、アセトアミノフェンの含有量が少ないと感じます。
当院では尿路結石の疼痛発作には、アセリオ(1000)(アセトアミノフェン1000mg)を静脈内注入しています。
アセトアミノフェンは解熱効果はあるものの、鎮痛効果は弱いとされています。
これは、起炎物質・発痛増強物質として知られるプロスタグランジンE2(PGE2)の合成抑制が弱いからと説明されています。
臨床的にも鎮痛効果に関しては、カロナール(200)2錠(アセトアミノフェン400mg)よりも、ロキソニン(60)の方が効果があります。
しかしロキソニンなどの解熱鎮痛剤(NSAIDs:非ステロイド性抗炎症薬)は、プロスタグランジンI2(PGI2)を抑制し、胃腸や腎臓への血流を減少させ、胃腸障害や腎障害を引き起こすこともあります。また喘息の原因にもなります。
よってコロナワクチン接種後の患者さんには、「薬局で売っている解熱鎮痛剤で何でも良いです。」とアバウトな説明になってしまいます😅。