コロナワクチンのシステムは各自治体へのワクチン割当量を管理する厚労省のV-SYS(ワクチン接種円滑化システム)と、接種記録を管理する内閣官房のVRS(ワクチン接種記録システム)の2つシステムがあります。

V-SYSとVRSはシステム連携していません。

V-SYSは、可及的早期(基本的に毎日更新)に、ワクチン接種者の人数と属性(医療従事者か高齢者かなど)、受け取ったワクチンの出どころ(基本型施設)、バイアル数及びロット番号、また破棄してしまったバイアル数の入力を求めていました。

接種機関(連携型施設)は恐らく可及的早期に入力していたと考えられ、医療従事者の接種状況までは、政府もワクチン接種状況をリアルタイムに近い形で把握していたと考えられます。

一方、高齢者接種が始まりました。

V-SYSはワクチン接種者の人数と属性の入力のみなので数は把握できますが、個人情報のデータがなく、一体誰が接種できているのかは不明でした。

よって高齢者接種は個人情報と紐づいているVRSで把握するようになり、V-SYSへの高齢者等の接種実績の登録は不要となりました。

このことが、ワクチン接種状況をリアルタイムに把握できない原因となりました。