7月12日、全国で確認された新型コロナウイルスの感染者が7万6011人となり2月26日以来およそ4か月半ぶりに7万人を超えました。

感染拡大の要因の一つとして、現在主流となっているオミクロン株「BA.2」から、より感染力が強いとされる「BA.5」への置き換わりがさらに進んでいるとみられています。

オミクロン変異ウイルスの亜系統「BA.5」の特徴として、感染性が非常に高く、ワクチン接種や過去にコロナウイルス感染で得た免疫をすり抜ける力が高いことが指摘されています。

現行のワクチンで得られる中和抗体の働きは、「BA.2」に対する場合と比べて1.6倍から4.3倍の低下が見られます。

一方ワクチンによる重症化予防効果には明らかな差はないとされ、WHOのレポートでは、既存のオミクロン株と比較し、重症化率の上昇は見られないとしています。

世界に先駆けて「BA.5」が流行した南アフリカでは、死亡者数の増加は確認されていません。

一方、ポルトガルでは「BA.1」が主流であった時期と比べて、新規感染者数の規模は半分程度であるにもかかわらず、同程度の死亡者数の増加が見られます。

これらの説明として、京都大学大学院の西浦博教授は「南アフリカはほとんどの人が自然感染をして後期高齢者もあまりいなかったので、死亡のインパクトは小さかった。しかし後期高齢者が非常に多いポルトガルでは、死亡インパクトは決して小さいものではなかった。」と説明されています。

また「重症化を抑えるために4回目の接種を相当にスピードをあげて進める」ことと「医療従事者と介護従事者を4回目接種の対象にすべき」と提言されています🤔。