新型コロナウイルスワクチンの4回目接種は、開始当初は予約状況に余裕がありましたが、新型コロナウイルスの新たな感染者が過去最多を更新し続けている現在、当院の4回目の予約も8月22日まで埋まっています。
コロナワクチンの副反応に対して、医師が最も処方するのは、カロナール(アセトアミノフェンの商品名)ですが、現在、需要に対し生産が追い付いておらず、製造販売元のあゆみ製薬によると、厚労省と限定出荷に向けた調整に入ったというニュースがありました。
ドラッグストアで販売されているアセトアミノフェンが含まれた市販薬(タイレノールA、バファリンルナなど)も、カロナールの不足が何らかの影響を及ぼすことも考えられます。
解熱鎮痛剤を使用する際、ワクチンの免疫効果を高めるためには、イブプロフェン(商品名イブ)やロキソプロフェン(商品名ロキソニン)などの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)ではなく、抗炎症作用の少ないアセトアミノフェンを服用した方が良いという考え方がありましたが、実際にNSAIDsよりアセトアミノフェンの方が、ワクチンの免疫効果を高めるというエビデンスはありません。
また「カロナール」の解熱鎮痛作用はNSAIDsより弱く、「カロナール」を内服しても発熱や頭痛を抑えることができず、苦労された方も多いと思います。
またNSAIDsの中で「イブ」と「ロキソニン」は、一般的には「ロキソニン」の方が効果が強いと言われていますが、市販薬としては「イブ」の方が長く使用されており、人によっては「イブ」の方が効果がある場合もあります。
妊娠している方や15歳未満のお子さんに関しては「カロナール」が推奨されていますが、大人は「カロナール」にこだわらず、「イブ」や「ロキソニン」でワクチン副反応に備えても良いと考えます🤔。