トレーナスマン☆YOSHIKIです。

今回は内臓脂肪を溜め込むことで起こるデメリットの続きです。

それではいきましょう‼︎

内臓脂肪から分泌される生理活性物質について

説明に入る前に脂肪細胞から分泌される生理活性物質の紹介をしたいと思います。

アディポサイトカイン

「アディポサイトカイン」これが脂肪細胞から分泌される生理活性物質です。

これには善玉と悪玉の2種類に分類されます。

糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病を促進させる悪玉

逆にこうした作用を抑制する善玉に分けられます。

過剰に内臓脂肪が蓄積している場合は悪玉が多く分泌され、

善玉の分泌は低下してしまいます。

 

○善玉アディポサイトカイン

アディポネクチン:抗動脈硬化作用、抗炎症作用、インスリン感受性上昇

レプチン:食欲調節、脂肪分解亢進

 

○悪玉アディポサイトカイン

TNFα:インスリン抵抗性、血管壁の炎症

PAI-1:血栓形成促進

アンジオテンシノーゲン:血圧上昇

HBEGF:血管平滑筋の増殖

レジスチン:インスリン抵抗性

 

このように悪玉の作用は良いところが全くありません。

逆に善玉がもたらす作用は良いものばかり。

内臓脂肪型肥満の場合は善玉アディポサイトカインの血中濃度は低下し、

メリットが得られにくくなります。

内臓脂肪が引き起こすデメリット(後編)

①高血糖、糖尿病を引き起こす

悪玉である「TNFα」、「レジスチン」が原因となります。

これらはインスリンの働きを邪魔してしまいます。

また善玉の「アディポネクチン」の分泌が減ることで、さらにインスリンの働きを悪くしてしまいます。

インスリンの効きが悪くなれば、インスリンの量を増やそうとしますが、

過剰なインスリンは低血糖を引き起こす事があり、倦怠感や空腹感を誘発します。

そうすると間食が止まらなくなります。

インスリンには余った糖を脂肪に変える働きを持ちますから、

過剰なインスリンによってさらに内臓脂肪が蓄積されます。

この悪循環に入ると頑張っていた膵臓もジリ貧。

インスリンの分泌量が低下します。

インスリンは血糖を下げる唯一のホルモンですから、

血糖を取り込む事ができず、糖尿病へと移行してしまうのです。

 

②動脈硬化を引き起こす

内臓脂肪が蓄積すると動脈硬化を引き起こしやすくなります。

これは悪玉に炎症を起こしたり血圧を上げる作用があるため。

さらに「PAI-1」により血栓ができやすくなり、これも動脈硬化や血管障害に繋がります。

 

③高血圧を引き起こす

血管を収縮させる作用を持つ悪玉アディポサイトカインは血圧を上げる一因となります。

慢性的な高血圧は動脈硬化を引き起こし、動脈硬化が起こることでさらに血圧が高くなってしまいます。

この悪循環により血管障害を起こすリスクが高まります。

 

④ガン発症リスクを増やす

悪玉アディポサイトカインは炎症物質を放出します。

善玉の抗炎症作用は効きにくくなっていますから、体中で慢性の炎症を引き起こします。

これがガンの発症や進行に関係すると言われています。

 

⑤認知症の発症リスクを高める

動脈硬化や高血糖状態が血管障害を引き起こすことで認知症の発症リスクを高めます。

インスリンには神経を保護する作用があり、働きが阻害されることで脳神経の変化が進む可能性もあります。

 

いかがだったでしょうか。

過剰な内臓脂肪にはデメリットが多くあります。

デメリット後編は内部からジワジワと体にダメージを与えるものが多いですね。

皮下脂肪型肥満より内臓脂肪型肥満の方が危険だと言われる所以です。

内臓脂肪はつきやすい反面、落としやすいという特徴があります。

食事内容を見直し、活動量を今より増やすことで短期的に減らしていくことは可能です。

 

過剰な内臓脂肪は多くの怖い病気に発展する可能性があるので、

早期に対策してほしいと強く思っています。

 

放置してると本当に後悔しますよ。