前回のブログでは、糖質制限を行うことで多くのメリットがあることをお伝えしました。

今回はその糖質制限の基本と注意点について解説していきたいと思います。

糖質制限とは?その基本を理解しよう

糖質制限とは、食事から摂取する糖質の量をコントロールすることで、体内のエネルギー代謝を変化させる食事法です。

私たちの体は、糖質を主なエネルギー源としています。

糖質の摂取を減らした生活を続けることで、代わりに体脂肪をエネルギーとして利用するようになります。

これにより、インスリンレベルの安定、体脂肪の減少につながり、肥満を改善できます。

しかし、毎回糖質の多い食事をしていて、体内に糖が満たされている場合は糖が優先的に利用されます。

これでは体脂肪を使うタイミングがないのです。

注意!糖質制限に向かない人・注意が必要な人

糖質制限は多くの方に有効な一方で、全ての人に適しているわけではありません。特に以下の項目に当てはまる方は、必ず医師や管理栄養士などの専門家と相談の上、行うようにしてください。

①糖尿病で経口血糖降下剤やインスリン注射を使用している方

食事からの糖質を制限することで、 血糖値が急激に下がりすぎ、重度の低血糖を引き起こす危険性があります。

 

②腎臓病、肝臓病、膵臓病(膵炎の既往がある方を含む)の方

糖質制限中のタンパク質、脂質多めの食事内容が病状を悪化させる可能性があります。

 

③長鎖脂肪酸代謝異常症の方

この病気は、脂肪をエネルギーとして利用する代謝経路に生まれつき異常がある病気の総称です。

糖質制限では糖質よりも脂質優位のエネルギー代謝になるため、糖質制限に向いていません。

 

④成長期の子供

極端に糖質を制限する事は、成長期の子供には影響を与える可能性があります。

しかし、間食に糖質の多いお菓子やジュースなどを摂取して、肥満状態にある子供が増えているのも問題となっています。

糖質を適正な量にコントロールする分には、メリットの方が多いと思われます。

 

⑤非常に激しい運動をするアスリート

運動パフォーマンス維持のためには、糖質からのエネルギー補給が必要な場合があります。

 

ご自身の体調や既往歴を把握し、無理のない範囲で、かつ安全に取り組むことが大切です。

何らかの病気を治療中の方は、まず主治医と相談してから行うようにしましょう。

日本人はどれくらいの糖質を摂っている?

日本人の平均的な糖質摂取量は1日あたり270〜300gと言われています。

白米100gで約35gの糖質量なので、白米だけなら約900gですね。

もちろん、この平均以上に食べている人も多くいるでしょう。

糖質制限の具体的な始め方と摂取量の目安

ダイエット目的で糖質制限をする場合、まずは1日120g以内を試してみましょう。

例えば、白米だけなら300g程度です。

⚪︎レベル別糖質摂取量

レベル高: 1日60g以内、または3食の主食を抜く。

レベル中: 1日120g以内、または朝食と夕食の主食を抜く。

レベル弱: 1日140g以内、または夕食の主食を抜く。

どのレベルでも夕食はなるべく糖質量をゼロに近づけましょう。

睡眠中の長い絶食時間は、脂肪分解に効果的だからです。

 

上記のように、糖質制限にはいくつかのレベルがありますが、まずは無理なく続けられる方法から始めてみましょう。

まずは「間食を低糖質の物に変える」、「飲み物を無糖にする

こういう小さなことでも効果はあります。

慣れてきたら、少しずつ糖質量を減らしていきましょう。

ただし、減らしすぎはNGです。

というより、ゼロで過ごす事は現実的にみても難しいと思います。

炭水化物を制限しても、その代わりに食べる食品にも糖質は含まれるからです。

 

僕は糖質量を1日50〜100gくらいの範囲で生活しています。

旅行先など外食をする時は、この範囲を越える事がありますが、そこは割り切って食事を楽しむようにしています。

それ以外の日は低糖質で過ごすようにして、メリハリをつけています。

糖質を賢くコントロールして健康的な食生活へ

糖質制限と聞くと、「大好きな炭水化物を一切食べられないの!?」と不安に思う方もいるかもしれません。

しかし、それは誤解です。

糖質制限の目的は、普段ついつい摂りすぎてしまっている糖質を適切な量にコントロールすることです。

まずは普段の食生活で、どれだけ糖質を摂っているのかを確認してみましょう。

ご飯やパン、麺類などの主食、お菓子やジュース、調味料に含まれる糖質などなど…

意外と多くの糖質を摂取していることに気づくかもしれません。

もし摂りすぎているようであれば、それを適正量に調整していくことが、健康への第一歩となります。

糖質を大量に摂れば、必ず血糖値は上昇します。

そして使われなかった糖質はほとんどが体内に脂肪として吸収されます。

この状態が続けば、肥満、糖尿病、脂肪肝など、様々な生活習慣病のリスクを高めるのです。

糖質制限は、正しく行えば健康的な体づくりに役立つ強力な方法です。

しかし、やみくもに行うのではなく、ご自身のライフスタイルや体質、そして健康状態に合わせて柔軟に調整することが成功の鍵となります。

次回は糖質制限のポイントについて解説したいと思います。

 

このブログが、あなたの何らかのヒントになれば幸いです。

お読みいただき、ありがとうございました。