「ダイエットのために、まずは脂質を減らそう!」
そう考えて、揚げ物や肉の脂身を避けていませんか?
たしかに脂質は他の栄養素に比べて2倍以上のカロリーがあります。
そのため、ダイエットの敵扱いをされ、敬遠されがちです。
しかし、健康な体を維持するためには、脂質は絶対に欠かせない大切な栄養素なのです。
今回は、ダイエット中でも脂質を減らしてはいけない3つの理由をお伝えします。
①体の「細胞の膜」や「ホルモン」などの材料になるから
私たちの体は約37兆個もの細胞からできています。
その一つ一つの細胞を包む「細胞膜」の主な材料は脂質です。
また、女性ホルモンや男性ホルモンをはじめとする体の機能を調整する「ホルモン」、
脂肪の消化・吸収を助ける「胆汁酸」も、脂質を原料として作られています。
脂質が不足すると、ホルモンバランスの崩れや、体の修復機能・消化機能の低下など、さまざまな不調につながることがあります。
健康的な体を保つためにも、良質な脂質は欠かせません。
②脂質がなければ、ビタミンをうまく吸収できないから
ビタミンの中には、脂質と一緒に摂ることで初めて体内に吸収されるものがあります。
これを「脂溶性ビタミン」といい、ビタミンA、D、E、Kが該当します。
これらのビタミンは、免疫機能の維持や骨の形成、抗酸化作用など、私たちの健康を守る重要な働きをしています。
極端な脂質制限は、これらのビタミンの吸収を妨げ、せっかく摂った栄養素を無駄にしてしまうことになりかねません。
③実は「太る原因」は脂質ではない!
「脂質を摂ると太る」というイメージが強いですが、肥満の最大の原因は、糖質の摂り過ぎです。
糖質を多く含む甘い飲み物や、お菓子、丼ものや麺類などの主食の過剰摂取が、体重増加につながることが多いです。
脂質は消化に時間がかかるため、腹持ちが良く、満腹感が持続しやすいというメリットもあります。
そもそも、脂質が多い食品は糖質に比べて、多く食べることが難しいです。
甘いジュースやお菓子はいくらでも食べられますが、ゆで卵は2、3個食べたら受け付けなくなるのではないでしょうか。
「ゆで卵を食べ出したら、食べる手が止まらないんです。」
こんな人には今まで会ったことがありません。
このように、適量の脂質を食事に取り入れることで、間食を減らしたり、次の食事での食べ過ぎを防いだりすることができるのです。
脂質は健康な体作りに必須
いかがでしたか?
脂質は、ダイエットの敵ではありません。
私たちの体を内側から支える、なくてはならない大切な栄養素です。
僕も、以前はカロリー制限での減量をした時は、真っ先に低脂質な食事に切り替えていました。
たしかに体重、体脂肪率は減ったのですが、明らかに体調が優れなかったです。
現在はたっぷりと脂質を食事に摂り入れて、その分糖質を抑えて生活しています。
それでも体重、体脂肪率は同じくらい減りましたし、カロリー制限の時と比べて体調を崩すこともありません。
現在でも体重を維持できています。
健康的にダイエットを成功させるためにも、やみくもに脂質を減らすのではなく、上手に付き合っていくことが大切です。
脂質と言っても様々な種類や、良し悪しがありますので、「どんな脂質を、どう摂るべきか」次回はその辺りを解説したいと思っています。